大規模修繕にかかる費用を解説!
- 3月3日
- 読了時間: 4分
更新日:3月4日

大規模修繕にかかる費用相場はいくら?
アパート・マンションの大規模修繕工事は、建物全体を対象とするため、どうしても高額になりがちです。その一方で、近年の報道でも取り上げられているように、修繕工事の原資である修繕積立金が計画通りに確保できていないアパート・マンションが多いという現状があります。
そのため、
「修繕費用はいくらかかるのか」
「積立金で本当に足りるのか」
「将来、追加徴収が必要になるのではないか」
といった不安を抱えているオーナー様・管理組合様も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、国土交通省が公表している調査データをもとに、大規模修繕工事の費用相場や内訳、注意点について分かりやすく解説していきます。
目次

大規模修繕工事とは?なぜ必要なのか
大規模修繕工事とは、建物の経年劣化によって低下した性能や美観を回復させ、アパート・マンションの安全性・快適性・資産価値を維持するために欠かせない工事です。
外壁や屋上、防水、鉄部などは、日々紫外線や雨風にさらされており、時間の経過とともに確実に劣化が進行します。
劣化を放置すると、
雨漏り
コンクリートの剥落
鉄部の腐食
修繕費用の急激な増加
といったリスクにつながるため、定期的な大規模修繕が不可欠なのです。
大規模修繕工事にかかる費用相場【国交省データより】
ここでは、2017年5月~7月にかけて実施された「マンション大規模修繕工事に関する実態調査(国土交通省)」をもとに、費用相場をご紹介します。
回数別|大規模修繕工事の平均費用
回数 | 1戸あたり平均費用 | ㎡あたり平均単価 |
1回目 | 100.0万円 | 13,095.9円 |
2回目 | 97.9万円 | 14,634.9円 |
3回目 | 80.9万円 | 11,931.0円 |
ポイント
1回目の大規模修繕は、1戸あたり約100万円が目安
20戸規模のマンション → 約2,000万円
100戸規模のマンション → 約1億円
と考えると、修繕費用が非常に大きな金額であることが分かります。
戸数別で見る大規模修繕工事の費用目安
■20戸以下のマンション
1回目:2,000万~2,500万円が最多
2回目:1,500万~2,000万円が中心
3回目:500万~2,000万円と幅が広がる
■31~50戸のマンション
1回目:3,500万~5,000万円
2回目:2,500万~3,500万円
3回目:2,000万~4,500万円
■101~150戸のマンション
1回目:1億~1億2,500万円
2回目:1億~1億5,000万円
3回目:9,500万~1億5,000万円
※建物の形状・仕様・劣化状況により前後します。
大規模修繕の回数と築年数の関係
回数 | 築年数の目安 | 前回からの間隔 |
1回目 | 築13~16年 | ― |
2回目 | 築26~33年 | 約13~17年 |
3回目 | 築37~45年 | 約11~12年 |
一般的に「12年周期」と言われる理由は、国土交通省の計画例と、実際の劣化発生時期が一致しているためです。
大規模修繕工事の費用内訳
主な工事項目(割合上位)
1・2回目
仮設工事(足場):約20%
外壁塗装:約16%
屋根防水・床防水:約10~15%
3回目
外壁塗装
建具・金物(玄関扉・手すり・鉄骨階段など)
防水工事
回数を重ねるごとに、修繕範囲が広がる傾向がある点が特徴です。
修繕積立金で本当に足りるのか?
大規模修繕工事の原資となるのが「修繕積立金」です。
国土交通省の調査によると、
修繕積立金が不足しているマンション:約34.8%
修繕積立金の全国平均:約12,268円/月
という結果が出ています。
修繕積立金の徴収方式と注意点
● 段階増額方式
初期負担は軽い
将来的に大幅な増額リスクあり
● 均等積立方式(国交省推奨)
初期負担はやや高め
将来の負担増がなく、長期的に安定
近年は、段階増額方式から均等積立方式へ見直すマンションも増加しています。

大規模修繕費用は今後さらに上がる?
近年は、
建築資材の価格高騰
人件費の上昇
劣化進行による工事範囲拡大
といった要因により、大規模修繕工事の費用は上昇傾向にあります。
そのため、
定期的な長期修繕計画の見直し(5年ごと)
劣化が軽いうちの修繕実施
が、費用抑制の重要なポイントとなります。
まとめ|大規模修繕は「先送りしない」が最大の節約
大規模修繕工事の費用は、
1戸あたり:約100万円
100戸規模:約1億円











